秋華賞
秋華賞(しゅうかしょう)とは
1996年に牝馬三冠の最終戦として行われていたエリザベス女王杯が4歳以上の牝馬にも出走資格が与えられたのに伴い、新たな牝馬三冠の最終戦として創設された3歳(旧4歳)の牝馬限定の重賞(GI)競走のことである。
牝馬三冠のうち春季に施行されている桜花賞や優駿牝馬(オークス)と異なり、イギリス競馬のクラシック競走に範を取った競走ではないため、クラシック競走には位置づけられていない。また創設時から混合競走(外国産馬の出走も可能)のため外国産馬が多数出走している。
秋華賞 | |
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■ 開催地 | 京都競馬場 |
■ 格付け | GI |
■ 距離 | 芝内回り2000m |
■ 出走資格 |
サラ系3歳(旧4歳)のJRA所属の牝馬の競走馬(外国産馬含む)及び地方所属の牝馬の競走馬(本競走への優先出走権を獲得した牝馬及びJRAのGI競走1着馬)及び外国調教馬の牝馬(9頭まで)、出走枠は18頭まで。未出走馬・未勝利馬は出走できない。 紫苑ステークス、ローズステークスいずれかのトライアルレースで必要な着順に入った場合優先出走できる。(最大5頭) |
■ 負担重量 | 馬齢(55kg) |
【トライアル競走】
競走名 | 格付 | 施行競馬場 | 施行距離 | 優先出走権 |
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紫苑ステークス | OP | 中山競馬場 | 芝2000m | 上位2着 |
ローズステークス | GII | 阪神競馬場 | 芝1800m | 上位3着 |
地方馬は上記のトライアル競走2競走で優先出走権を得た場合と桜花賞・優駿牝馬(オークス)1着馬のみ出走できる。
【秋華賞 京都競馬場 芝内回り2000mの特徴】
発走後の最初の第1コーナーまでが308mと出走可能頭数(フルゲート)が18頭となるコースとしては距離が短く、前後に隊列が伸びきる前に第1コーナーを迎えやすいため外枠からの発走となる馬は距離損により位置取りが馬群の後部になりやすい。
また向こう正面の直線の半ばから第3コーナーにかけて3mの上り坂があり、坂を下った後はスパイラルカーブを採用していない緩やかな第4コーナーを経てゴールまでの約600mがほぼ平坦、その内のホームストレッチ(最後の直線)は328mと比較的短い[1]。そのため多くの馬は下り坂で加速しながらラストスパートを仕掛け最後の第4コーナーへは馬群一団となって殺到し、発走で前めの位置を取れた馬を除いて勝つためには危険を犯して馬群を突き抜けるか、前がばらけるまで待つか、距離損を覚悟で馬群を避けて後方から大きく回りこむかといった厳しい選択をさせられやすい。
これらの要因から、強豪馬であってもしばしば逆転しきれない状況が生まれやすい波乱の多いレースとなっているため、実力が反映されにくい他、未成熟な馬に負担が大きいと言われている。